- BMC Public Health, 2026 Jun. Online ahead of print
The Association Between Adult Height and the Incidence of Diabetes in a Japanese Working Population: A Prospective Study Exploring the Possible Role of Cohort Effects.
Shrestha RM, Hu H, Inoue Y, Yamamoto S, Fukunaga A, Kochi T, Gommori N, Miyamoto T, Yamamoto M, Okazaki H, Ide H, Nakagawa T, Honda T, Yamamoto S, Yamamoto K, Konishi M, Kabe I, Dohi S, Mizoue T.
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成人身長は、遺伝的な要因に加えて、胎児期から小児期にかけての栄養状態、感染症、社会経済的環境などの影響を受けると考えられています。そのため、成人身長は、幼少期の環境を反映する指標の一つとして研究されてきました。身長と健康との関連については、一部のがんでは、身長が高いほどリスクが高いことが報告されています。一方で、糖尿病や心血管疾患などでは、身長が低いことが高リスクと関連する可能性が報告されています。
本研究では、職域多施設研究(J-ECOHスタディ)参加企業の健康診断データを用いて、日本の就労者63,264人を対象に、身長と糖尿病発症との関連を調べました。糖尿病は、血糖値、ヘモグロビンA1c、糖尿病治療歴に基づいて定義しました。解析では、年齢、BMI、喫煙、血圧、脂質異常を統計的に調整しました。
解析の結果、男性において、最も身長が高い群は最も低い群に比べて、糖尿病を発症するまでの期間が長いことが示されました。この関連は、特に1960年以前に生まれた男性で明瞭でした。背景として、古い出生コホートでは、幼少期の栄養状態や生活環境の違いが成人身長により強く反映されていた可能性があります。一方、女性では、成人身長と糖尿病発症との明確な関連は認められませんでした。
本研究より、成人身長と糖尿病リスクの関連は、性別や出生コホートによって異なる可能性が示されました。成人身長そのものが糖尿病の直接的な原因であるというよりも、成長期の栄養・生活環境や、筋肉量、インスリン感受性に関わる生物学的要因を反映している可能性があり、今後さらに検討が必要です。